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―世相斬り−

キング

第 4 回

マニフェストと衆院解散の基準

 

 

 新年のあいさつが遅れましたが、改めて明けましておめでとうございます。今年も「世相斬り」のご愛読よろしくお願いします。


今年最初の世相斬りは、年明け早々菅改造内閣が発足した。各報道機関の世論調査によると大方の予想通り、内閣支持率は30%前後の微増にとどまり、菅政権は内閣改造による危険水域を脱することはできなかった。やはり、一部閣僚の入れかえや、理不尽な民主党小沢一郎さんに対するバッシングだけでは、尖閣諸島問題はじめとした数々の政策の不手際をカバーする事はできない当然の結果だった。これに加え、自民党からたちあがれ日本を経由して無所属で入閣した与謝野さんの存在が新たな波紋を広げている。この問題は閣内の民主党海江田さんと東京一区で選挙戦を争って敗れた与謝野さんが入閣したことで、勿論、海江田さん本人が会見で「人生は不条理だ・・・・・」とコメントした通りであるとともに、東京一区の選挙民にとっても、「一昨年の衆院選は不条理だ・・・・・」という結果をもたらしてしまった。自民党サイドからみれば、比例で復活当選した与謝野さんが民主党政権で入閣する事は議席泥棒と主張することも理解できる。


入閣後の与謝野さんの発言を聞いていると、自民党時代から変わらず「消費税増税による財政再建」と主張は一貫している。従って、菅政権が与謝野さんを入閣させたことは衆院選時のマニフェストで示した方針を転換するということに他ならない。既に同政権は財政が厳しい中、公約でもない法人税の5%減税を決定している。また、マニフェストの見直しにも着手している。常に時の野党は総理大臣が変われば総選挙を実施すべきと主張するが、そうではなく、政権を決定する衆院選時のマニフェストを小幅な修正ではなく、大幅に方向転換をする際は解散総選挙を実施する事が筋論で、誰もが納得する基準である事を提言したい。


今回の場合、鳩山政権下での沖縄基地問題、菅政権下での消費税増税による財政再建路線への方針転換など、解散をしなければならない理由が多々ある。さらに、大多数の国民が期待した国会議員の定数並びに歳費の削減、官僚の人件費二割削減、年金問題などの進捗状況をみると、裏切られた感は否めない。筆者自身も一昨年の衆院選時に「国民の生活が第一」という民主党のフレーズに期待し、政権交代に思いをかけた有権者の一人として残念でならない。「脱官僚から脱小沢」に変貌し、バブル崩壊以降、日本国を崩壊へ導いている官僚にケジメをつけさせるどころか、官僚のポチとなり下がった菅内閣は早期に総辞職しマニフェストを堅持する新内閣に移行するか、解散総選挙を行い国民に真意を問うべきだ。

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