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―世相斬り−

キング

第 12 回

増税の前に行革を、既得権益をぶっ壊せ

 野田新政権が発足してから約二週間が経過した。発足当初に行われた大手メディアの各世論調査によると、国民の政治に対する期待感も加わり、政権支持率は50%から70%の高支持率を示した。その後、小宮山厚労相が管轄外のたばこ増税を発言。鉢呂前経産相が報道陣に対し、防災服をつけるようなしぐさで、「放射能をつけた」という趣旨の発言で任命から約一週間で辞任に追い込まれた。

こうした不用意な発言による辞任劇をみると、この内閣も短命ではないか?という不安感を覚える。さらに、後任の経産相には前官房長官の枝野氏が起用されたが、枝野氏は3月11日の震災以降、「大丈夫です。今すぐ健康被害はない」とこだまのように発言を繰り返し、福島県内の方々に防げた被曝をさせた張本人であることを忘れてはいけない。


 こうした中、9月13日に臨時国会が召集され野田首相が所信表明演説を行った。この中で震災復興、経済、財政、増税を積極的に推進することは伝わってきた。しかし増税については、野田首相本人も総理就任前に行政改革を実施した後、足りない分について増税をお願いすると語っていた。しかし、国会議員数並びに歳費の削減、国家公務員の人件費削減など、国家を司る公人の益に対し、削減するという強い姿勢は残念ながら伝わってこなかった。


 バブル崩壊以降、日本経済は20年以上右肩下がりの低迷を続けている。この間、サラリーマン所得は減額、非正規社員の増加、歯止めがかからない中小零細企業の倒産、株価低迷など民間の人々は血のにじむような代償を払ってきた。一方、国を悪くしてきたA級戦犯である一部の政治家と大多数の官僚は、既得権益に絡む一部業界の大手企業には多大な配慮をみせるが、国民生活を豊かにするような公平な政策を講じていない。これでは増税に対する国民の理解は得られないだろう。国民が納得できる行政改革を遂行せずに、増税論議だけが先行した場合、必ず内閣支持率は低迷する。今後、既得権益を崩壊させる政策に期待したい。

 

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