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―世相斬り−

キング

第 13 回

小沢氏裁判、司法の公正性に注目

 10月6日民主党の小沢一郎氏が政治資金規正法の収支報告書に虚偽の記載をしたとして、強制的に起訴された裁判の初公判が行われた。初公判終了後、議員会館で会見を開き、自分と自分の秘書は有罪と認定されることは何もしていない。と否定するとともに、これまでの検察捜査の在り方を痛烈に批判。この裁判の不当性を主張した。

 一連の小沢氏関連の裁判について、いくつかの疑問点や違和感を持つ方々も多いであろう。ここでは三点の疑問点を提起したい。


@まず強制起訴に至る経緯で最も重要な役割を果たした検察審査会の実態が見えてこない。当時の報道では、二度にわたる強制起訴を決定したメンバーについて、どういう基準で選ばれたのか?起訴決定までのプロセスが不透明などの疑問点が残る。やはりその道のプロである検察が断念した案件を強制的に起訴し、一人の人間(今回は小沢氏)を法廷で被告人として扱うだけの権力が与えられているのだから、起訴決定に至るまでの経緯を透明化しなければならない。一部のマスコミが作り上げた小沢氏の悪いイメージだけで、起訴を決定してはならない。


 A今回の小沢氏の起訴は、いわゆる政治資金規正法の虚偽記載にあたり、通常であれば修正申告で済んでしまう微罪。民主党、自民党など他の国会議員でも同様なケースは散見されるが、ここまでの騒動にはなっていない。政治家小沢氏だけをターゲットにし、政治生命を終わらせる狙いが見え隠れしている。


 B先月26日、小沢氏の元秘書である大久保氏、石川氏(現衆議院議員)池田氏の第一審が行われた。この裁判は異例づくめだった。検察からの調書11通が「不正な取り調べが行われた」という理由で不採用になったにもかかわらず、有罪判決が下された。本来、裁判とは「法と証拠」に基づいて進められるべきだ。その証拠の一部である調書が不採用になりながら、裁判官の心証だけで有罪判決が下されたことは「推定無罪」の原則を逸脱している。また、ダム建設工事に参入するため、水谷建設が大久保氏、石川氏の両氏に計一億円の闇献金が渡されたと認定されたが、その根拠は当時の水谷建設社長が「渡した」と証言したことと、当日の喫茶店の領収書だけで闇献金を立証するにはあまりにも証拠能力が乏しい。また「天の声」といった謎の言葉が一人歩きしているが、当時の小沢氏は野党であり、贈収賄に係る立場ではなかった。


 今後、小沢氏の公判が続き来春には判決が下されるが、一部の大手メディア偏った報道に影響されることなく、「法の下での平等」の精神が順守されることに期待したい。この判決は裁判所の独立性、信頼性までもが問われていることを忘れてはいけない。


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