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生活保護制度の改善急務、根底に日本人のモラル低下

人気お笑いコンビ次長課長の河本準一氏の母親が生活保護を受給していた事で、俄然クローズアップされた生活保護の諸問題。河本氏の問題はワイドショーに任せるとして、この問題の本質は不正受給と、一度生活保護を受けたら自立できなくなるシステムに制度上の不備があることに焦点を当てたい。


生活保護費の受給者の推移は、1951年約204万人、その後減少しバブル経済の恩恵を受けた1995年頃は約88万人に減少、バブル経済崩壊後増加の一途をたどり、現在は約209万人という数値を示している。受給者の増減は景気動向に左右されるが、ここで問題となるのは2010年度25千件前後の不正受給者の存在だ。近年の傾向では10代から30代の若年層が急増していることも忘れてはいけない。「一昔前は生活保護を受けることは他人に話せないほど恥ずかしい」「生活保護は本当に困っている方々のためにあるもの」という最低限のモラルが日本人にはあった。残念ながら現在はモラルの低下からネット上では、ナマポ(生活保護という意味)と呼ばれる受給方法を指南する情報が溢れている。不正受給者を減少させるためには、ケースワーカーを増員し受給審査を迅速かつ厳密化することが急務。不正が発覚した場合、罰則を強化することも検討すべき課題だ。


一度生活保護を受けたら自立できないケースが目立つ理由は、国民年金受給者や最低賃金で働いている方々よりも、はるかに手厚い生活保護費に問題がある。さらに受給者は住民税、社会保険料、NHK受信料などが免除され、厚遇に拍車をかけている。改善すべき点は、現金支給から現物支給へ切り替えることを前提にして、アメリカで採用されているフードスタンプ(米政府が発行する食料品などの必需品が購入できるカード)のようなものを導入するなどの工夫が必要だ。最低限の生活必需品しか購入できないシステムが構築できれば、受給者が昼間から酒を飲んだり、パチンコ店に出入りしたりすることを一定程度抑止できるのではないか−と思う。


景気低迷が長期化する中、安い賃金で一生懸命働き税金や社会保障費を支払う方々がバカをみない制度を迅速に作らなければ、国民の労働意欲は低下し、この国は破滅に向かうことを提言したい。

 


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