政治・石油業界を含む経済、各種市場などのテーマを独自の視点から分析・解説します。

アベノミクス効果の「明と暗」、法人も個人も業界も自立の覚悟を

 

昨年12月以降、アベノミクス効果で円安・株高など目に見えて経済指標が変化し、経済界を中心に期待感が高まっている。こうした上昇機運は年明け後も継続しており、為替は対ドルで90円台にのせ、日経平均は10900円台を回復した。(1月18日現在)

確かに円安が進行することで、輸出産業にとっては追い風となるが、一方でエネルギー・食品などの輸入産業では、円安が進行した分を製品に転嫁しなければならない。現にガソリンなどの石油製品価格は上昇傾向に転じている。今後、電力などのエネルギーも値上げせざる得ない状況になると、中小の製造業を中心に打撃を受ける可能性が高い。食品業界をみると、厳冬による国産野菜の上昇に加え、庶民にとって救いの手になる輸入野菜も為替の影響で、上昇傾向に転じている。既に、輸出業界と輸入業界では「明・暗」がハッキリと表面化している。

財政については、今後、公共事業を中心に莫大な予算が投入されるが、その多くが建設業界などで限定的である。公共事業が活発になれば、一時的に雇用も促進され明るい兆しも見えるが、この方法はバブル崩壊以降、自民党政権が実施し、国に莫大な借金を作った原因でもある。これら財政危機を回避するため、社会保障費の削減、消費税増税が必要−という論調も理解できるが、国民の大多数の所得が減少している現在、国民が消費税増税に耐えられず、消費活動が抑制され、結果的には増税を実施しても税収が下がる皮肉な結果になる可能性も強い。

成長戦略については、いずれも半年や一年で結果出すのは至難の業。仮に成長戦略が成功をおさめ、企業が従業員の給与水準に反映させるまでには、最低でも3年はかかるだろう。また、この分野ではTPPの是非論、規制緩和など「総論賛成、各論反対」といった議論が展開され、己が関係する業界の規制緩和には絶対に反対する輩も出現するだろう。

全ての政策に「明・暗」が存在することを認識しなければならない。いずれにしろ法人も個人も業界も、政府の政策に頼らず、「自立の精神」に則り、経営、勤労、生活を営む覚悟を決めなければ、明るい日本の未来はない−ということを提言したい。

 


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