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重要な課題を残して臨時国会が閉幕


巨大与党に驕りはないのか

 

第184回臨時国会が6日間の会期を終え、8月7日に閉幕した。当初の予定通りの閉幕だが、国内外から非難を浴びた麻生副総理の憲法改正に関する「ナチス発言」について、野党各党が求めていた審議は行われないままとなった。また、参議院選後のタイミングを計ったかのようにも見える福島第一原発の汚染水流失問題、交渉が始まったTPP、前の国会から先送りされた電力事業法改正、国会議員の定数削減など、与野党で審議すべき課題は数多くある。

 特に、福島第一原発の高濃度汚染水の問題は、安倍首相が「東電任せではなく、国としても汚染水対策を講じる」という趣旨の発言をした。この判断は極めて正しいと思うが、国が対策を講じるということは国費すなわち税金が投入されることである。筋論としては、税金を投入する前に東電の株主や金融機関といったステークホルダーの責任を明確化するなど、今国会で早急に審議すべきである。

 参院選で自民・公明が大勝し、巨大与党になった驕りが、喫緊の審議されなければならない課題を先送りしているのであれば、国民に対する背信行為である。参院選後に自民党の幹部は国民に安定多数をいただき、ねじれを解消できた。これに驕ることなく政策を遂行する。さらに、自民党が今回の大勝で慢心すれば自民党自身の崩壊だけではなく、日本の崩壊につながる−という趣旨の発言をしていた。この数週間、重要閣僚である麻生副総理の発言、撤回をしたとはいえその発言をかばうその他の閣僚や自民党議員をみると、今後の外交や規制緩和を主とした成長戦略までもが不安になる。

 大手メディアは麻生副総理の発言や、自民党の溝手参議院議員会長の失言を厳しく追及しなければならない。日本維新の会共同代表橋本氏の「従軍慰安婦に関する発言」や、生活の党代表の小沢氏が民主党時代の「収賄疑惑」で追及したように厳しい姿勢を忘れず、巨大与党に対し、マスコミとしての使命を全うしてもらいたい。

 

 

 

 

 

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