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消費税増税前に外税方式を散見


外税は円滑な増税転嫁と納税意識の向上に一役

 

4月1日以降、消費税が現行の5%から8%に増税される。これに伴い、スーパーマーケットなど小売店、レストランなどサービス業のなかには外税方式の採用を決め、2月以降、一部の店舗では本体価格〇〇円、消費税分〇〇円−といった表示が散見され始めている。これまでは免税事業者や事業者間の取引を除き、消費者に商品の販売やサービスの提供を行う課税事業者は「総額表示義務」が課せられており、いわゆる内税方式が義務付けられていた。しかし今回は円滑かつ適正な転嫁の確保のため、時限立法ではあるが平成25年10月1日から平成29年3月31日の間、総額表示を要しないこととされている。

従って、事業者にとっては外税方式が可能となったため、消費税率の引き上げの際に消費者に誤解を招く「値上げ?」や「損税」の発生は少なくなる。仮に、来年度に予定されている消費税率10%に再度引き上げられる場合、外税方式を定着させた方が課税事業者にとっては、円滑な転嫁ができるであろう。今後、日本の社会保障費の増大や増え続ける国の借金を考慮すると、消費税率のさらなる引き上げが容易に想定できることから、外税方式を定着させることは事業者、消費者双方のためにプラスになる。

一方、外税方式を定着させることで国民が物品を購入する際、これだけの消費税を納めている−という事が明確に認識される。国民の納税の認識が高まれば、「無駄な税金の使い方」「増大する国の借金」といった重要な事が国民にとってより身近な問題になり、政治的関心を高めることになるだろう。一部の業界や団体だけが享受する現行の予算についても、より全ての国民が享受できるシステムに変更される機運が盛り上がる可能性もある。

これまで国の借金が増え続けた一因として、「税金の無駄遣い」があった事は否定できない。こうした「税金の無駄遣い」を国民全体が関心を持ち、自ら監視する姿勢が芽生えれば、「外税方式」の思わぬ副産物として歓迎すべきことだ。

 

 

 

 

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