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 維新分党「野党再編」の一歩


「既得権益打破」の新党に期待

 

日本維新の会の分党後の勢力が確定した。党所属議員62名中37名が橋下共同代表、23名が石原共同代表と行動を共にする。残る2名は無所属で議員活動を続ける。橋下氏のグループは結いの党(江田憲司代表)15名と合流。その後、民主党の前原誠司元代表らの勢力を巻き込んで、野党再編を目指す方針を表明した。一方、石原氏のグループは自主憲法制定を旗印に掲げながら、安倍政権との連携を視野に入れており、両グループの違いが鮮明になった。

 安倍政権は発足後、アベノミクスの期待感などで高支持率を維持しているが、経済政策でもいわゆるアベノミクス第三の矢と呼ばれる「成長戦略」は、法人税の実行税率の引き下げなどは継続的に議論されているものの、当初、安倍首相が基本政策に据えていた企業のグローバル化や規制緩和という構造改革は進行していないのが現状だ。実際に成長戦略として取りまとめられた「日本再興戦略」は、従来とあまり変わらない縦割型の業界支援策が中心である。これでは一昔前の自民党と変わりない−とがっかりした国民も多く、橋下氏がメディアを通じて「本質的な規制緩和は自民党ではできない。自民党に対抗する勢力が必要。」という趣旨の発言も十分に理解できる。従って、今回の野党再編は次回の国政選挙で「既得権益の打破」を強く望む国民の受け皿となる政党が誕生するため、歓迎すべき事だ。

現在、東アジア情勢の緊迫化を背景にして、集団的自衛権の行使、憲法解釈、憲法改正に話題が集中している。この議論は重要であり今後も続けなければならないが、アベノミクスのメッキが剥がれそうな状況下、「既得権益の打破、規制緩和」を着実に実行してくれる政党が必要なことは確かだ。さらに、十年前の自公政権が100年安心という触れ込みでリスタートした年金が危うくなり、原発再稼働に舵を切った現政権のエネルギー政策など国民にとって重要な案件が浮上しており、国内問題がより重要な時期を迎えている。こうした中、民主党は業界団体や労組の代弁者とそうでない支持層の国会議員が袂を分け、後者のメンバーと橋下氏のグループや結いの党と合流すべきである。

日本の衆院の選挙制度は小選挙区制を採用しており、小さな政党より大きな政党の方が選挙結果で有利に作用する。この現状を踏まえ、自民党に対抗できる一大勢力を作り、政権交代が可能な二大政党を目指してもらいたい。民主党が下野してから約一年半が経過したが、現状の民主党を見ると、もう一度自民党に代わって政権を任せたいと思う有権者は極めて少ないだろう。「既得権益の打破」をキーワードに野党再編を進行させてもらいたい。

 

 

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