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地方議員のレベル低下に愕然


報酬、活動費など抜本的な改革が必要 

 

兵庫県議会の野々村竜太郎議員(無所属)が2013年度の政務活動費として、豊岡市など遠方の日帰り交通費などを300万円支出していた問題が浮上した。この問題はワイドショーを含めたテレビでも大々的に取り上げられ、問題の本質を釈明するよりも「野々村議員の号泣会見」が際立ち、適正な政務活動費か否かということよりも、野々村氏の議員として、いや社会人としての資質がおおいに疑われた。これに対し県議会各会派が7月7日、緊急の代表者会議を開き、議会として野々村議員にあらためて活動内容の説明を求めた。これに応じない場合は梶谷忠修議長を通じて辞職を勧告することを決定した。(その後、本人は議員辞職。県議会は真相究明のため刑事告訴。)

 一連の報道で、多くの国民は政務活動費というものの存在と、その支出に領収書などの添付が義務付けられていない−ということに驚きを覚えただろう。なぜならば民間企業に携わる者にとって、近距離のバス代や電車代を領収書の代わりに交通費伝票で賄うケースはあるものの、野々村議員が行ったようなずさんな経理処理は通常の企業では通らない。仮に、こうしたカラ出張の類いが企業側のチェック機能を掻い潜ったとしても、税務署の調査では指摘されることになるだろう。まして議員活動費の原資は民間企業と異なり国民(県民)の税金である。国や都道府県の財政が悪化し、消費税増税など国民負担が増大している状況下、カラ出張の類の政務活動費の計上は有権者に対する背信行為だ。

 今後、兵庫県議会は野々村議員の活動費問題の真相究明と議員辞職を含めた適切な対応を行うとともに、再発防止のため政務活動費の新たなルール作りは必要である。こうした不明瞭な政務活動費は兵庫県議会以外でも数多く存在する可能性が高く、各地方公共団体は不適切な活動費を撲滅し、自らの意思で浄化すべきだ。国会と比べ地方議会はメディアの取り扱いも少なく注目度も低い。従って、メディアを通じて国民のチェック機能が働かないケースも多々ある。各地方議会がこの状況に甘んじていれば、近い将来、「地方議会のあり方」を抜本的に見直さなければならない局面を迎えるだろう。

先月中旬に東京都議会で塩村文夏議員の質問中に起きたセクハラ的な内容のヤジ問題も名乗り出た鈴木章浩議員は塩村議員に謝罪したものの、都議会はその他の発言者を特定する決議を否決。事態をうやむやにしたままで幕引きする都議会の姿勢に非難の声が集まっている。兵庫県議会の野々村議員の活動費問題、東京都議会のセクハラ的なヤジ問題など、有権者にとっては、地方議員の資質や地方議会そのものの存在に疑念を抱いている。地方議員や議会の質的向上を図るため、欧州では主流である地方議員の無報酬化、名古屋市の河村たかし市長が主張する議員報酬の大幅削減などを真剣に議論し改革しなければ地方議会の未来はない。少なくとも政務活動費を含めた議員の報酬を当てにするような人たちが、当選しても旨みのないルール作りをしなければならない。

 

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