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21日衆院解散・消費税増税は延期


「大義なき解散」でも国民は投票行動を

 

安倍首相は11月18日、首相官邸で記者会見を行い、2015年10月に予定していた消費税率10%への引き上げを2017年4月までの18ヶ月間延期し、11月21日に衆院解散・総選挙に踏み切る考えを表明した。この中で安倍首相は解散の理由について「消費税の再増税を18ヶ月延期、次回の消費税増税は景気条項をつけずに確実に上げる、これまでのアベノミクスの検証」という趣旨の発言をした。

 解散理由の中で、再増税の延期は景気条項に記されており、これだけでは解散の理由にならない。このため、次回の増税時には景気条項をつけずに確実に上げる−ということだが、三年後の増税時の経済状況は誰にもわからない。それにも関わらず、現時点で税率を引き上げることを決定することには疑問が残る。現に安倍首相もこの会見の中で「経済は生き物」という言葉を使い、先頃発表された7〜9月GDPの速報値が極めて悪いことを引き合いに出し、18ヶ月の再増税延期を決断したことと、三年後の増税を現時点で決定することには矛盾を感じる。結局、アベノミクスの検証という観点しか解散理由になるモノは見当たらない。しかし、これまでの安倍政権は集団的自衛権の行使容認、原発の再稼働といった重要案件を国民不在で行ってきた経緯もあり、今回の解散理由については、野党幹部やメディアが指摘する「大義なき解散」、来年以降よりも年内選挙(アベノミクスの金メッキが剥がれる前)の方が与党にとって有利に働く「安倍政権の延命解散」という側面も否定できない。

 首相の専権事項である衆院が解散となり、来月の然るべき日に選挙が実施される。今回の選挙は争点が見出しづらいが、各々の有権者が自分なりの争点を見つけ投票に行かなければならない。今回のGDP速報値がマイナス1.6%という景気後退を示す数値でもアベノミクスを継続させる、或いは方向を変える。前回選挙で安倍さんの経済政策は支持したが、集団的自衛権の行使容認は拙速すぎた。日本の将来的なエネルギーの方向性が示されないまま、原発の再稼働だけが決まるのは疑問が残る。消費税増税前に国会議員の定数削減が行われていない。安倍首相は歴代首相の中でも外交に力を入れてきたが、果たしてその成果は?−など様々な争点がある。

 衆院選挙には約700億円の費用がかかる−と言われている。莫大な税金を使って選挙を実施するという事実がある。12月は国民にとって公私ともに多忙な時期だが、各々の争点を見つけ選挙権を行使してもらいたい。その際、各政党には選挙戦ではあまり伝えない重要案件が存在することを肝に銘じ、政党や政治家のもうひとつの本音を読み取らなければならない。特に、選挙後に政権につく政党は今回の選挙で国民から信任を得た−ということを旗印に強引な政権運営を行う可能性も考慮しなければならない。

 

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