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アベノミクスの限界と消費税増税の凍結



いざ参院選へ国民こそ「新しい判断」を



ようやく東京都の舛添知事が辞職を決意した。これで政治の主たる話題は一連の舛添氏に纏わる問題から夏の参院選へと移行するが、都民(国民)は2014年当時の都知事選で舛添氏を支援した自民党・公明党の人選には大きな問題があった事を忘れてはいけない。


 6月22日公示、7月10日投開票となった参院選。先日、安倍首相の会見で「新しい判断」という新たな言葉で消費税増税の再延期を表明した。確かに消費が低迷を続けている現在の経済状況では、消費税増税の再延期は正しい判断と言える。しかし前回の衆院選時、景気条項もつけずに税率を8%から10%に引き上げると断言。それほどまでにアベノミクスに自信を持っていた首相が、増税の再延期を決断したこと自体がアベノミクスの限界を証明している。伊勢志摩サミットにおいて安倍首相は「リーマンショック前の状況に似ている」と各国首脳に賛同を求めたが、ドイツのメルケル首相らEU勢からの賛同は得られなかった。このため、会見時には新興国の景気減速を理由に、「アベノミクスは成功している」だが「増税は延期」という整合性のない理論に終始した。少なくともアベノミクスで恩恵を受けた層は明らかに一部の富裕層と大企業で、当初、語られていたトリクルダウンは幻に終わり、その分格差が拡大したことは紛れもない事実だ。


 2014年の衆院選では、アベノミクスを主とした経済政策を前面に押し出し、選挙戦の勝利を収めた。その後、安倍政権は安保法制の成立に躍起になり、経済よりも安全保障関連に軸足を置いた事は記憶に新しい。今回の選挙で仮に自民党が勝利を収めた場合、自民党結党以来の党是であり、安倍首相の悲願でもある憲法改正に邁進する可能性が極めて高い。憲法改正は憲法のどの部分を改正するか明確ではなく、議論が尽くされていないのが現状であり、現段階での憲法改正は時期尚早である。安倍政権を支持してきた国民の多くは、アベノミクスを主とした経済政策を支持しており、安全保障や憲法改正ではない。


 今回の参院選の争点は、アベノミクス継続の是非、昨年成立した安保法制、憲法改正、待機児童問題、原発の再稼働など様々だが、各々の有権者にとって重要な争点を見つけ、国民こそ「新しい判断」を下してもらいたい。

 


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