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参院選 自民・公明が勝利



野党共闘は一定以上の成果

 

 第24回参議院選挙は7月10日、投開票が行われた。自民・公明の与党は、安倍首相が勝敗ラインに定めた改選定数の過半数(61議席)を確保、自民(56議席)・公明(14議席)で70議席を獲得し勝利した。一方、民進党は民主党時代の前回2013年参院選に獲得した17議席は上回ったものの、改選45議席を大きく割り込み32議席。おおさか維新の会7議席、共産党6議席、社民党・生活の党が共に1議席、無所属は4議席という結果となった。


今回の獲得議席数をみると、与党(自民・公明)の圧勝。さらに、非改選も含め、改憲に前向きな自民党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の3党と無所属、環境権など「加憲」を方針として掲げる公明党の合計議席が、憲法改正発議に必要な3分の2(162議席)に達した。


民進、共産など野党4党による統一候補の擁立で注目された改選定数1の1人区(32選挙区)は自民党が21勝11敗で勝ち越した。しかし、沖縄県・福島県などの1人区では現職閣僚の二人が落選。基地問題や原発事故の後処理など、これまで行ってきた与党の対応では地元有権者の理解が得られず、敗戦という選挙結果に表れた。その他の1人区についても、三年前の参院選の結果が自民・公明の29勝2敗と比較すると、民進・共産・生活・社民の野党共闘が一定以上の成果があった−と分析できる。


今回の参院選について与党側はアベノミクスなどの経済問題を争点と位置づけ、憲法改正は争点ではない−と主張。一方、野党側は安保法制の是非、憲法改正の阻止を争点として掲げ、経済問題については格差拡大などアベノミクスの失敗−を指摘した。しかし、選挙前の与野党の論戦では必ずしも議論がかみ合わず、有権者にとっては争点も含め判断しづらい選挙であった側面もある。さらに選挙の直前、東京都知事だった舛添氏の問題が浮上。テレビなど大手メディアの報道も参院選よりも舛添問題と後任の都知事候補者に焦点が当てられた事も要因だ。


何はともあれ選挙結果で安倍政権は信任された。安倍首相がテレビ番組で「この選挙で憲法の是非が問われていたものではない。憲法改正は自民党立党以来の悲願だが、国民に問うのは国民投票。憲法審査会で今後議論し、国民的理解が高まる中でどの条文(を修正する)かが収れんされていく」との見通しを語った。今後、憲法改正の議論は改正そのものの是非に加え、憲法のどの箇所を改正するのか?自民党と公明党や維新の会の憲法改正の内容に対する温度差などを明確にすべきだ。経済対策については、アベノミクスが辛うじて信任されたものの、当初、起こると言われていたトリクルダウンが発生せず、格差拡大が顕著になっているのが現実だ。これらを考慮し、金融政策と財政出動だけの景気対策では実体経済は回復しない。規制緩和など既得権の打破と、最低賃金の上昇や同一労働同一賃金などボトムアップにつながるような政策を実践することに期待したい。




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