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新潟知事選で原発再稼働慎重派の米山氏勝利


エネルギー政策と衆院解散にも影響


10月16日、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働が争点となった新潟県知事選挙の投開票が行われ、再稼働に慎重な姿勢で無所属の米山隆一氏(49歳、共産・社民・自由推薦)が森民夫氏(67歳、自民・公明推薦)ら3氏を破り初当選した。これで先の鹿児島県知事選挙で現職を破り初当選した三反園氏に続き、原発再稼働に反対、もしくは極めて慎重な姿勢で臨む知事が誕生。いずれの地域とも自民・公明の与党が支援したが、勝利できなかった。投票率は前回選挙の43.95%を大きく上回る53.05%を示しており、投票率が上がれば組織力が低下する−という結果だった。

 今回の知事選は現職で4選を目指していた泉田氏が急遽、不出馬を表明。当初、自民・公明の与党に加え民進党の支持基盤でもある連合の支持を取り付けた森氏が圧倒的に有利とされていたが、告示後、既定路線のように原発再稼働を進める政府与党の姿勢を打ち消せなかった森氏に対し、危機感を持った県民の思いが前知事泉田氏の路線を継承する米山氏に浮動票が流れ、今回の選挙結果に繋がった−と分析できる。今年の夏場以降に実施された新潟県、鹿児島県、東京都の各知事選は自民・公明という巨大与党が支援しても、その地域特有な事情が選挙結果に反映された格好。東京電力福島第一原発の事後処理や検証がままならない状況下、新潟県柏崎刈羽原発の場合、重大事故時における避難計画の整備が不十分、鹿児島県川内原発の場合、隣県で発生した熊本地震を受け原発を一旦停止して再検査を行い、活断層の調査をすべき−といった再稼働に慎重な候補者の主張を県民がそれぞれ支持し当選した。

 原発問題以外でも先の東京都知事選では、豊洲移転の検証、東京五輪の無駄な費用削減などを訴えた小池氏が自民・公明と野党連合の双方を敵に回し圧勝、現在は時の人になっている。このように政権与党など巨大組織が支援しても、選挙の争点次第で結果が変わることが証明された。今月に入り、永田町では来年初頭に向け衆院選が取りざたされている。いわゆる“解散風”が吹き始めたが、今回の知事選で解散風が弱まる可能性も出てきた。安倍首相が解散を決断するに当たって、国民に対しどのような争点を提示するのか?憲法改正や原発再稼働では与党が勝ちやすい争点ではない。これまでの選挙のように道半ばのアベノミクスではもう通用しない。仮にアベノミクスを争点にする場合、成功という結果でなければ与党にとって都合の良い争点とは言えない。年内に予定されているロシアのプーチン大統領の来日で、北方領土の四島一括返還でもない限り、安易に解散を打てる状況ではないだろう−という見方もある。

民主党政権から自民党政権に代り、再生可能エネルギーから原発再稼働へ日本の電力エネルギーの根底が代りつつある。当時、太陽光を始め再生可能エネルギーの開発に莫大な資金をかけた企業も少なくない。政権が代わる度にエネルギー政策に変化があるようでは、これに向かって投資する企業はなくなり、イノベーションは発生しない。エネルギー政策や年金問題など政権が代わっても継続性が必要な政策も多々ある。新潟県知事選、鹿児島県知事選などの結果を見ると、原発再稼働に対する国民のアレルギーは相当なもの。今後これらの結果を踏まえ、政府は日本のエネルギー行政を司るべきだ。





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