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日韓の関係悪化は文政権だけの責任


反日一色ではない韓国世論


 2018年10月の徴用工訴訟問題、12月の韓国海軍によるレーダー照射事件などが発生した。それ以降、日韓関係は極めて悪い状況が続いている。(2019年1月25日号参照)これら二つの事案でもわかるように、韓国の文在寅政権の中枢には知日派と呼ばれる日本外交のプロ達が起用されなかった。このため、歴史問題や安全保障問題に加え、通常の経済や貿易分野においても、日本政府からの質問や呼びかけを無視してきた。これに対し日本政府は安全保障上の観点から7月1日、半導体製造に必要な材料3品目(レジスト・フッ化水素・フッ化ポリイミド)の輸出規制を強化。これまで韓国に対し輸出手続きを簡素化してきた優遇措置を見直した。さらに経産省は上述の3品目以外でも安全保障上の脅威となる電子部品などの対韓輸出を厳格にし、8月を目処に輸出手続きを簡素化する“ホワイト国”から韓国を除外するようだ。

 これら日本政府の措置に対し、文在寅政権はアメリカへ高官を派遣し自国の立場を訴えたり、WTO(世界貿易機関)への提訴を検討したり、財閥などの経済界も巻き込んで“日本バッシング”を展開している。文在寅大統領は「優遇措置の見直しは韓国より日本経済により大きな被害を与えるものだと警告しておく」と発言した。しかし、韓国内の全国経済人連合会の調査によると、韓国の被害が大きいと回答したのは62%、日本の被害が大きいと答えたのは12%に止まり、文大統領よりも韓国経済人の方が現実を理解している。

 さらに韓国メディアの報道についても反日一色ではない。中央日報は“徴用工訴訟の結果に対する韓国政府の無対策によって安倍首相の怒りが爆発し韓国経済を狙った報復に繋がった”と指摘。7月12日の文大統領が全羅南道庁を訪問した際「この地域は歴史の水の流れを正してきた全羅南道住民はイ・スンシン将軍とともに僅か12隻の船で日本から国を守った」と発言。これに対し朝鮮日報は“420年前の将軍に言及するとはどういうことか、外交対立の解決策を提示するのではなく国民の反日感情に火を付けようとしている”“政府レベルでの反日攻勢の結果、日本でも反韓感情が拡散してしまえば問題の解決には全くプラスにならないだろう”と報道している。

 一連の日韓関係の悪化は紛れもなく日本政府ではなく、韓国の文在寅政権に非があることは明白だ。しかし、その非は文大統領率いる青瓦台(大統領府)と与党が原因であり、韓国の国民、経済界、野党ではない。従って、日本政府は非難の矛先を文在寅政権だけに絞らなければならない。心ある韓国世論に一定以上の配慮をしつつ、歴代政権と文在寅政権との対日政策の違いを明確に指摘し、文政権の対日外交における不都合な真実を韓国国民に披露すべきだ。北朝鮮との融和だけを外交の優先課題として位置づけた文政権の賛否を判断するのは韓国国民である。これを機に“政権浮揚のために行う日本叩き”という手法が、今後韓国から一掃されることを心から願う。韓国側にその心づもりがなければ、日本と韓国は永遠に親友にはなれない。




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