石油人必見!!業界斬り


JXTG 大阪製油所をアスファルト発電施設に


1994年をピークに減少する給油所数


 JXTG エネルギーは2020年10月をめどに、グループ製油所の大阪国際製油所での石油精製事業を終了。その後はアスファルトを燃料にした発電設備を稼働させる。現在の輸出機能は千葉製油所が引き継ぐことになる。「国内の石油需要減少に歯止めがかからない中、生産体制を見直すというものだが、いよいよJXTG エネルギーは電力を核に総合エネルギー企業にむけて動き始めた」と話す業界関係者。こうした新たな動きに対し、傘下の系列特約店はどういった反応を示すか、注目されている。

 一方、今年3月末の給油所登録数がまとまった。資源エネルギー庁が品質確保法に基づく2018年度末(2019年3月末)時点の登録数は3万70ヶ所と発表した。前年度比の減少数は677ヶ所となった。給油所数がピークだった1994年度末は6万421ヶ所。その後、毎年度連続して減少が続き、ピーク時から24年で給油所数は半減した。多くの業界関係者は「今年3月末の給油所数は3万ヶ所を割り込むのか、どうか?」と注目していた。結果は「何とか3万ヶ所台を維持したものの、これまでの年度末ごとの減少数などの要件を勘案すると、来年3月末(2019年度末)には3万ヶ所の大台を割り込むことは避けられない」という見方が圧倒的に強い。

 これまでは給油所数減少の理由と言えば、ガソリン需要の減少、人手不足といった石油業界が抱える構造的な要因があげられていた。しかし、最近の事例では「後継者難に加え、地下タンクの規制強化対応を含めた施設老朽化への投資を行わない小規模事業者が目立つ。規制強化を機に廃業へ舵を切るケースが増えている」と業界関係者は新たな原因を話す。投資金額の大小や資金力の有無に拘らず、給油所ビジネスは投資案件としての魅力や将来性に欠如している。後継者不足もこれを証明している。元売の集約効果で過度な競争が減り、需給環境が改善されている。全体的に給油所の収益はアップしているものの、元売や大手業者以外の小規模業者はこの追い風を安定経営に結びつけていない-という見方もある。脱化石燃料といった世界的な潮流に加え、日本独自の人口減少による石油製品の需要減という構造的な要因を考慮すると、今後の中小販売業者の廃業から目が離せない。


【維  新】 (1) 物事が改まって新しくなること。 (2) 明治維新の略。

【以心伝心】 (1) 禅家で、言語では表されない真理を師から弟子の心に伝えること。
                 (2) 思うことが言葉によらず、互いの心から伝わること。

【維新伝心】 (1) 石油ネットによる造語で、HP連載のタイトル。
                 (2) 物事が改まって新しくなる様や世の中の真理を、心から心に伝えようとするホームページ上の試み。

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