石油精製・元売、大手販売事業者が小売電気事業に続々と参入


石油精製・元売会社、石油販売業者の多くが、電気事業に進出し、事業の展開を図ろうとしています。JXエネルギー、昭和シェル石油は、発電専用のLNG火力発電所を運営しており、製油所内の自家発電設備や残さ発電設備などを加えた発電能力は、新電力の上位に位置します。東燃ゼネラル石油、出光興産も大規模な火力発電設備を新設する計画を進めています。


 JXエネルギー、昭和シェル石油、東燃ゼネラル石油は、自由化された家庭用の小売電気事業にも参入していますが、この3社以外にも、出光興産、コスモ石油、伊藤忠エネクス、シナネン、ミツウロコ、新出光などが、本体あるいは子会社が小売電気事業者の登録を済ませ、一部は営業活動を開始しています。さらに、多くの石油販売事業者が、自ら、あるいは、取引先や新電力と業務提携して、小売電気事業に参入しようとしています。

 
昭和シェル石油 京浜バイオマス発電所 
 小売電気事業は、需要に合わせて供給を調整できる能力を備え、かつ、電力各社に対してコスト面で優位性のある自前の供給力を持っていなければ、安定的に利益を稼げるとは思えません。 現在は、電力会社の経営が、変動費の負担が軽い原子力発電所を満足に利用できず、政策的に圧迫されていました。原油、LNG、石炭などの価格が安くなっていますので、新電力が相対的に優位に事業を展開できる状況にありますが、そもそも電気事業全体の収益性が高くないこと、地球温暖化防止対策の一環として、火力発電の運営に影響を及ぼす制度が強化されたり新たに導入されたりする可能性があることなども考慮して、慎重に事業計画を策定し運営していくことが必要と思われます。

 

来春全面自由化される都市ガスの小売事業でも新規参入は広がる公算大


来年4月には都市ガスの小売りも全面自由化されます。都市ガスの小売りでは、将来的に電力で起きている以上の比率で切り替えが起きる可能性があります。ほぼすべての都市ガス事業者がガスの小売事業で利益を稼いでいるからです。


ただし、電力のケースと同じように、新しいガス小売事業者は、それぞれの地域のガス会社と同じ単位熱量のガスを、使用量と同じだけ供給できる体制を整えなくてはなりませんので、全面自由化された直後は、ガスを自前で調達・供給できる体制を整えている電力各社や一部の石油会社などが参入を表明している関東、関西、東海、北部九州などの都市ガス会社の供給地域に競争が限定されると見込まれます。ただ、新規事業者が、採算のとれそうな需要家だけ選んで参入できるのは電気事業でも都市ガス事業でも同じですので、競争が生じるようになった地域では、新しいガス事業者が供給力に見合ったシェアを獲得するようになると予想されます。


また、電力のケースと同様にガスのセット販売も行われるようになると見込まれ、ガスを都市ガス各社と同等あるいは割安な水準で安定的に調達できると思われる電力、石油、商社などの業界や、ガスをセット販売することでメリットが得られる業界から、家庭用のガス小売事業にも新規参入が広がると予想されます。

 東燃ゼネラル石油 清水天然ガス発電所計画建設予定地
 
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