業界事情の「今」を見つめる 石油ネット

2012年スタート JXエネルギー販社統合にはまだ時間がかかる?

 

 2012年がスタートした。さて今年はどういった年になるのか。業界関係者のひとりは「今年は業界再々編成の年と言われているが、これを裏返せばSS淘汰の年ということになり、SS経営を生業としている業者にとっては十分な警戒が必要だ」と警鐘を鳴らしている。年明け恒例行事と言えば元売会社が系列業者などとの祝賀交歓会もそのひとつだ。「平素はわが社石油製品を販売していただき誠にありがとうございます。皆様と共に厳しい難局を乗り切りましょう」という美辞麗句を強調するのも例年のことだ。しかして、その言葉は本物かどうか。系列業者の関係者は「賀詞交歓会での元売首脳の挨拶は表向きのことで、腹の中では販社、大手特約店が生き残れればいい…と思っていることは承知の上だ。今年は、業転、余剰玉を放出して市場を混乱させ、販社による価格競争という悪循環だけは少しでも避けてほしい」と切望する。

 

 JX日鉱日石エネルギーは今年7月で統合2年目を迎える。「2年目、そして3年目への突入を前に販社をはじめとしたSS淘汰を大きく進める」との見方が一般的だ。そして、販社統合についても2年目の節目を迎えて進展するのは必至と見られているが、その一方で「今年のENEOSフロンティア、JOMOネットの販社統合の可能性は極めて低い」と予測する関係者もいる。

 

 「両販社とも旧新日石、旧ジャパンエナジーを代表しており、それぞれ企業風土も異なっている。過去に日本鉱業、アジア石油、東亜石油の合併でスタートした共同石油時代はそれぞれの販社が残り、それを統合したものがJOMOネットであり、JOMOリテール、ENEOSフロンティアも旧新日石時代の矢野新商事、太平洋石油、日石伊藤忠などを統合したもので、一朝一夕にENEOSフロンティアとJOMOネットの販社統合には人には言えない事情もあって、まだ時間がかかるのは必至だろう」と見込む関係者もいる。さて辰年の2012年、業況は昇竜のごとくV字回復できるかどうか…それはまさしく元売しだいということもありそうだ。


【維  新】 (1) 物事が改まって新しくなること。 (2) 明治維新の略。

【以心伝心】 (1) 禅家で、言語では表されない真理を師から弟子の心に伝えること。
                 (2) 思うことが言葉によらず、互いの心から伝わること。

【維新伝心】 (1) 北海道石油新聞社による造語で、HP連載のタイトル。
                 (2) 物事が改まって新しくなる様や世の中の真理を、心から心に伝えようとするホームページ上の試み。

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